トランプ大統領誕生に思うこと。

 

先日のアメリカ大統領選で、大手新聞社や政治評論家の予想を裏切り当選した

ドナルド・トランプ氏。開票前はヒラリー・クリントン氏の当選が確実視されていたが、

ふたを開けてみればセクハラ発言や詐欺疑惑をはねのけて、トランプ氏が勝利をものにした。

 

専門家たちの目を見誤らせた原因のひとつが「隠れトランプ」と呼ばれる、事前の調査では

「ヒラリー支持」と言いながら、実際にはトランプに投票した人たちだという。

アメリカでは、トランプ支持者には「差別主義者」「低学歴」「貧乏人」などの

レッテルが貼られており、トランプを支持していると明かせば、周りから批難され、

場合によっては職を失うことすらあるらしい。

 

「自由の国」の大看板の陰で、自分たちとは違う価値観の人間を排除していく。

そんな抑圧された社会で、堂々と本音をぶちまけるトランプ氏が当選を果たしたのは当然の摂理なのかもしれない。

 

ひっそりと息を潜めながら、大国を動かすことに成功した隠れトランプと呼ばれる人たち。

同じように、世間の目には見えていないが実際には数多く存在するものは他にもある。

何が言いたいのか。つまり、みなが思っている以上に世の中には変態が多いということである。

 

突如暗闇に現われ、コートをはだけて性器を露出させる男。

女性の家に電話をかけ、履いているパンツの色を尋ねる男。

教室にそっと忍び込み、クラスメートのリコーダーを舐め回す男子。

 

男性の私からすると、そんなものギャグ漫画に出てくるファンタジーとしか

思えないのだが、周囲の女性たちに聞いてみると意外に遭遇体験が多くびっくりする。

 

物陰からじっと見つめられた、くらいのライトな(?)フェチとの遭遇を含めれば

およそ2~3割程度の女性は今までの人生でなんらかの変態に出会っているのではあるまいか。

女性のルックスと変態との遭遇率は正比例の関係にあるので、おのずから美女は変態エピソードの

コレクターとなりやすい。美女の人生もなかなかに茨の道である。

 

本日は、私が聞き出した変態遭遇体験の中からいくつか紹介したいと思う。

 

とあるキャリアウーマンの女性Aさんの体験談。

彼女が大学生のとき、カフェで勉強していたところ、

突然メガネをかけた30代半ばくらいの男性が

テーブルの向かいの席に座り、メガネを外すと、

「このメガネを舐めてくれませんか」

と申し出てきた。

 

Aさんは驚きのあまり声も出ず、身をすくませていると、

男性は「ノープロブレム」とつぶやき、離れた席に座ったという。

 

気持ち悪くなったAさんはすぐさまカフェを出て逃げたのだが、

以来どうしてもメガネをかけている男性は受け付けなくなった。

彼女の夫は現在裸眼であるものの、将来老眼になったら夫婦関係は

どうなるのだろうと今から心配である。

 

 

アラサーの美女Bさんは、映画館での変態遭遇体験を語った。

数年前に一人で映画を見ていたところ、濃厚なラブシーンへとストーリーが展開。

すると、隣に座っていた中年男性が「アカン!」と声をあげ、

Bさんの右手を掴むと自らの股間に近づけたのだという。

 

一体なにがアカンのか、お前が一番アカンだろ、というツッコミはさておき、

一瞬にしてホラー映画の主人公となってしまったBさんは、

必死に手を振りほどき、肩のあたりに一発パンチをお見舞いした。

それでも映画は最後まで見たと言うから肝っ玉が座っている。

 

 

50代のCさんは、高校生のころに遭遇した昭和の変態について

教えてくれた。当時、Cさんが通う高校の通学路にはハローキティならぬ

ハローじじいという変態が出没していた。

 

推定60歳前後のハローじじいは、Cさんが通う高校の生徒を見つけると 

「ハローハロー」と言いながら、電柱を抱き腰を振る。

今ならすぐに動画を撮影されてSNSで拡散されそうな案件だが、

当時はそんな手段もなく、遭遇した際には走ってその場を切り抜けるしかなかったという。

 

Cさんの学校ではしばしばハロー注意報が出されたのだが、しばらくして目撃情報は

なくなった。ハローじじいがどこへグッバイしたのかは誰も知らない。

 

 

これらの変態エピソード、もちろん遭遇した本人にとっては悲惨な事故としかいいようがないし、

Aさんのように重大なトラウマを残すこともあるのだが、私はこれらの話を聞くたびに

人間の可能性や創造性を感じずにはいられない。

 

これからもライフワークのひとつとして収集に勤しんでいく所存である。